RTMPとRTMPSの違いとは?どちらを使うべきか解説
RTMPとRTMPSはほとんど同じに見えますが、一方は暗号化されていて、もう一方はされていません。その違いと、ストリームキーにとってなぜ重要なのか、そしてどちらを使うべきかを解説します。
読了目安:約4分
この記事の内容
配信を設定したことがあれば、「RTMP」と「RTMPS」の両方が選択肢として表示され、違いはあるのだろうかと思ったことがあるでしょう。違いは確かにあります。たった1文字が、暗号化されていない接続と安全な接続の違いを示しているのです。これを理解しておけば、ストリームキーと映像を守るのに役立ちます。
ここでは、RTMPとRTMPSの違いと、どちらを使うべきかを解説します。
この記事のポイント
- RTMPSは、RTMPをTLS暗号化で包んだものです。「S」はSecure(安全)の意味です。
- RTMPSは、送信中のストリームキーと映像を保護します。
- プラットフォームが対応していれば、常にRTMPSを優先しましょう。
- どちらも同じ映像を届けます。RTMPSは接続を安全にするだけです。
根本的な違い
RTMP(Real-Time Messaging Protocol)は、あなたの映像をプラットフォームの受信(インジェスト)サーバーに送るプロトコルです。RTMPSはまったく同じプロトコルですが、HTTPSのWebサイトを守っているのと同じ技術であるTLS暗号化を通して送られます。つまり映像と音声は同一で、違いはひとえに接続がどれだけ安全に届くかという点にあります。RTMPをはがき、RTMPSを封をした封筒と考えてみてください。中身のメッセージは同じでも、プライバシーはまったく違います。
ここで暗号化が重要な理由
ストリームキーは認証情報です。それを傍受した人は誰でも、あなたのチャンネルに配信できてしまいます。通常のRTMPでは接続が暗号化されていないため、信頼できないネットワーク上では理論的に傍受されるリスクがあります。RTMPSはやり取り全体を暗号化してこの穴をふさぎ、送信中のストリームキーと映像を非公開に保ちます。多くのクリエイターにとって実際のリスクは低いものの、RTMPSを使えば実質的にコストゼロでそのリスクをなくせます。
RTMPSを使うべき場面
ルールはシンプルです。プラットフォームが対応していれば、常にRTMPSを使いましょう。たとえばKickはRTMPSに対応しており、多くのプラットフォームが通常のエンドポイントと並んで安全な受信エンドポイントを提供しています。安全な選択肢があるのに、あえて通常のRTMPを選ぶ理由はほとんどありません。配信先がRTMPにしか対応していない場合でも問題なく使えますが、信頼できないネットワークでは注意しましょう。
画質や遅延に影響はある?
実用上、影響はありません。現在の回線では暗号化によるオーバーヘッドはごくわずかなので、RTMPSはRTMPと同じ画質を、実質的に同じ遅延で届けます。配信の見た目に違いは出ず、違うのはセキュリティだけです。より安全な選択肢を選んでも、画質を犠牲にすることはありません。
クラウドサービスでの扱い
StreamHouseのようなサービスを使えば、こうした裏側の仕組みを気にする必要はありません。配信先を受信情報とともに追加すれば、サービスが利用可能な場合は適切な安全なエンドポイントを使います。さらに、ストリームキーは暗号化した状態で保存され、配信時に配信ワーカーの内部でのみ復号されます。認証情報は最初から最後まで保護されます。
よくある質問
RTMPSはRTMPより優れていますか?
セキュリティの面では優れています。接続を暗号化し、ストリームキーと映像を保護します。映像の画質は同じです。対応していればRTMPSを優先しましょう。
RTMPSを使うと配信が遅くなりますか?
いいえ。暗号化によるオーバーヘッドはごくわずかなので、遅延も画質も通常のRTMPと実質的に同じです。
プラットフォームがRTMPにしか対応していない場合は?
それでも問題なく使えます。接続が暗号化されていないので、信頼できないネットワークでは少し慎重になりましょう。

